クロックモジュール(OSC11)取り付け手順

 

以下では、CDプレーヤーMarantz CD95を例にとり、

クロックモジュールSAA-OSC11の取り付け手順を説明いたします。

一方、大半のCDプレーヤーでは、

本体カバーを取り外せばSAA7220に容易にアクセス出来るかと思います。

また、SAA7220の周囲にスペースの余裕があれば、

SAA7220含む回路基板をプレーヤー本体に装着したまま

以下の作業することも可能かと思います。

以上にて取り付け完了です。

コンパクトな搭載形態は見た目の美しさもさることながら、

音質の美しさにも直結しています。

PDF版手順書http://www.soundstage.jp/OSC11_Manual_1_0.pdfhttp://www.soundstage.jp/OSC11_Manual_1_0.pdfshapeimage_2_link_0

先ず最初に、

本モジュールの動作に悪影響を及ぼす部品を除去します。

具体的には、SAA7220の10番ピンと11番ピンに接続されている部品を外します。

回路上では、下図の点線で囲んだ、

抵抗1個、コンデンサー2個、水晶発振子1個が取り外しの対象です。

本モジュールは、SAA7220の上に取り付けますので、

取り付け対象のCDプレーヤーにてSAA7220の位置をご確認ください。

CD95の場合には、SAA7220が狭い空間の奥にあり、

そのままではモジュール取り付け作業が出来ませんので、

あらかじめSAA7220を含む回路基板をプレーヤー

本体から取り外しておく必要があります。

不要部品を取り外した後の風景です。単純にニッパで切り離しています。

次に、SAA7220に配線を半田付けします。場所は、

11番ピン(クロック入力)と

12番ピン(グランド)と

24番ピン(5V電源)の3箇所です。

11番ピンと12番ピンに半田付けした状態です。

上図では0.5ミリ径のスズめっき銅線を用いています。

0.5ミリから0.8ミリ程度の線径が作業し易いかと思います。

長さは余剰分を最後に切り落とすので取り扱いが容易な適当な長さとします。

図の例では約15ミリです。

反対側の24番ピンにも半田付けします。

立っている3本の配線をモジュール側の穴に通し、

本モジュールをSAA7220の上に置きます。

裏面部品が当たるので少々不安定ですが、

大体の水平を取りながら配線を1本ずつモジュールに半田付けして行きます。

3箇所の半田付けを終え、余分な配線を切り落として完成となります。

モジュールの取り付けが完了した基板です。

本体から外した回路基板(CD95の場合)

基板をCD95本体に戻して装着した状態です。

CD95の場合、写真上部に見えるDAC基板とSAA7220の間には

僅か8ミリの隙間しかありません。

本モジュールは、この隙間に納まるサイズと形状になっています。

(撮影のため一部のコネクタを外しています)


最短配線での搭載がジッター抑制に寄与することは別掲記事の通りですが、

モジュール自体がコンパクトで内部配線が最短であることも同様に重要です。

また、SAA7220の直上に位置してクリーンなクロックを供給することは、

このチップが生成する同軸デジタル出力の信号品質改善にも理想的です。

後付けのクロックは多々販売されていますが、

ここまで洗練されたモジュールはこれまで無かったのではないでしょうか。


CD95の内蔵DAC回路も大変優秀ですが、

本モジュールで強化されたトランスポート部の性能を

残念ながら出し切るところまでは行きませんので、

弊社DAC製品との組み合わせも是非ご検討ください(^^)